1点透視と2点透視の違い

1点透視の章で紹介した目盛りのない定規のみで作図する方法は、2点透視でも使えます。 ただし1点透視では水平線と平行な辺が存在したのに対し、2点透視ではこの辺が消失点に向かいますので、その違いには注意を払う必要があります。

1点透視図と2点透視図の分割の違い

上図では、青と赤の面の水平方向の辺は1点透視図では周囲の辺と平行な線(水平線と平行)になっていますが、2点透視図では消失点に向かう線になります。 また青と黄色の面の高さ方向の辺については、1点透視でも2点透視でも周囲の辺と平行な線(水平線と直交)になります。

2点透視における分割法

PAGE 1/x
2点透視における分割法

[Click] 分割用の消失点について?

PAGE15に示す分割用の消失点は、分割対象の直線が向かう消失点以外であれば、水平線上(より正確には分割対象の直線と基線を含む平面の消失線上)のどこにでも取れます。 この例では、VP1を分割用の消失点にしてしまえば、トータルで引く線の数を大幅に減らすことができます。 しかし消失点が任意の位置に取れることは知っておいて損ではありません。例えば、左の辺を分割する際にはVP2を使えば、引く線の数は少なくて済みますが、 画面から非常に遠いVP2を使うより、近い位置に消失点を取った方が手早く分割が済み、より早く作図を完了させることができます。

またP15~17の手順を逆にして、先に基線上に目盛りを打ってから、対応する消失点の位置を決める方法もあります。アナログ環境では恐らくその方がより素早く作図できます。


2点透視における増殖法

PAGE 1/x
2点透視における増殖法

前のページ 次のページ